救急科専門医と整形外科専門医のダブルボードを目指すコースです
整形外科領域が定めるダブルボードカリキュラム制研修整備基準(救急科専門医向け)に基づいて、3年間の救急科研修(プログラム制)の後に、3年間の整形外科研修(カリキュラム制)を行うコースで、計6年間の研修で救急科専門医と整形外科専門医の2つの専門医を取得します。慶應義塾大学整形外科の関連病院で、整形外科の研修を行うことができます。
https://www.joa.or.jp/edu/public_offer/index.html
先ずは全身を診ることができる救急医を目指します
救急科研修では、他サブスペシャリティを目指す専攻医同様、救急外来におけるあらゆる疾患、外傷の初療、入院患者における集中治療、病棟管理を学びます。
プログラム期間中に、当院整形外科への短期出向や、整形外科疾患に強い関連病院への出向を希望することも可能です。
蘇生から関与し、神経血管損傷に長けた四肢外傷の専門家を目指します
ATLSに準じた外傷における初期蘇生を徹底的に学びます。さらに一般的な整形外科研修では教育される機会の少ない、詳細な血管評価方法とその治療戦略を学び、骨接合はできたけど血管損傷を見逃して切断になった、といった悲劇を起こさないようにしっかりトレーニングします。余裕があれば、以下に挙げる骨折の根治手術に参加します。
脊椎以外の骨折根治手術を救急科内で完結させています
当科に所属する整形外科専門医によって、以下のような骨折の根治術を日常的に行っています。
- 肩甲帯:鎖骨骨折、肩鎖関節脱臼
- 上肢:上腕骨腕骨頸部・骨幹部骨折、肘周囲骨折、前腕骨骨幹部骨折、手関節骨折、手指骨折
- 下肢:大腿骨近位部骨折、大腿骨骨幹部骨折、大腿骨遠位部骨折、膝蓋骨骨折、脛骨高原骨折、脛腓骨骨幹部骨折、足関節骨折、踵骨骨折
難易度の高い手術については、当院整形外科の各治療班に依頼し、共同で手術を行っています。
あらゆる創の扱いに長けた四肢外傷の専門家を目指します
当科では、壊死性軟部組織感染症のデブリードマン、適切な陰圧閉鎖療法を経て、根治的な分層植皮術まで科内で完結させています。DM壊疽や難治性褥瘡などの慢性的な創管理を含め、あらゆる創管理を学ぶことができ、創のオープン管理、陰圧閉鎖療法、そして最終的な閉創までを、系統立ててきちんと学ぶことができます。
ダブルボード取得後のキャリア
慶應義塾大学病院で臨床業務を行いながら後輩を指導、学位取得や留学を目指したり、あるいは地域中核病院で救急・整形外科専門医として勤務します。救急と整形が診れる医師は、どこの病院に行っても即戦力として非常に重宝されると思います。